
秋冬の「ひび・あかぎれ」が治らない方へ|皮膚科での正しい治療法と受診の目安
気温が下がり空気が乾燥してくると、手足の「ひび」や「あかぎれ」に悩まされる方が増えてきます。「毎年のことだから」「ハンドクリームを塗っておけば大丈夫」と思っていませんか?
実は、家庭でのケアだけでは改善しない重症例も少なくありません。今回は、ひび・あかぎれの原因と、皮膚科を受診すべきタイミング、そして医療機関での治療法について詳しくお伝えします。
ひび・あかぎれはなぜ起こる?秋冬に悪化する理由
ひび・あかぎれは、皮膚の乾燥によって起こる「亀裂性皮膚炎」の一種です。特に指先、かかと、手のひらなど、日常的に摩擦や刺激を受けやすい部位に発症します。
秋冬に悪化しやすい主な理由は以下の通りです。
- 気温の低下:寒くなると皮脂の分泌が減り、皮膚のバリア機能が低下します
- 空気の乾燥:湿度が下がることで、皮膚から水分が蒸発しやすくなります
- 暖房の使用:室内の暖房により、さらに空気が乾燥します
- 水仕事の影響:お湯を使う機会が増え、皮脂が洗い流されやすくなります
これらの要因が重なることで、皮膚が硬くなり、柔軟性を失った結果、ひび割れが生じるのです。
市販品で治らない場合は要注意|皮膚科を受診すべきサイン
軽度のひび・あかぎれであれば、市販のハンドクリームやワセリンで改善することもあります。しかし、以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
【受診をおすすめするケース】
- 出血を繰り返す:深い亀裂ができて、血がにじむ状態が続く
- 痛みで日常生活に支障がある:物をつかむ、水を使うといった動作がつらい
- 2週間以上改善しない:保湿ケアを続けても良くならない
- じゅくじゅくしている、膿が出る:細菌感染を起こしている可能性があります
- 範囲が広がっている:単なる乾燥ではなく、他の皮膚疾患の可能性も
特に、糖尿病などの持病がある方、アトピー性皮膚炎の既往がある方は、症状が重症化しやすいため注意が必要です。また、「ひび・あかぎれだと思っていたら、実は手湿疹や乾癬だった」というケースもあります。自己判断で放置せず、専門医の診察を受けることが大切です。
皮膚科ではどんな治療を行う?医療機関ならではのアプローチ
皮膚科では、症状の程度や原因に応じて、以下のような治療を行います。
1. 医療用の保湿剤(ヘパリン類似物質など)
市販品よりも保湿効果が高く、皮膚のバリア機能を回復させる効果があります。クリーム、軟膏、ローションなど、部位や症状に合わせて処方します。
2. ステロイド外用薬
炎症が強い場合には、適切な強さのステロイド外用薬を使用します。短期間で炎症を抑えることで、亀裂の治癒を促進します。「ステロイドは怖い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、医師の指導のもとで正しく使用すれば安全です。
3. 亀裂部分の保護
深いひび割れには、医療用のテープや被覆材で保護することもあります。これにより、外部からの刺激を防ぎ、治癒を早めます。
4. 感染がある場合の抗菌薬
細菌感染を起こしている場合は、抗菌薬の外用薬や内服薬を使用することがあります。
5. 生活指導
治療と同時に、悪化を防ぐための日常生活のアドバイスも行います。
- 水仕事の際はゴム手袋(できれば内側に綿手袋)を使用する
- 手を洗った後はすぐに保湿剤を塗る
- 熱いお湯の使用を避ける
- 就寝前にたっぷりと保湿剤を塗り、綿手袋をして寝る
早めの治療で、つらい冬を快適に過ごしましょう
ひび・あかぎれは「たかが手荒れ」と軽視されがちですが、重症化すると痛みで日常生活に大きな支障をきたします。また、亀裂から細菌が入り込み、感染症を引き起こすリスクもあります。
「毎年この時期になると手が荒れる」という方は、予防的に早めのケアを始めることも大切です。症状が出始めたら、悪化する前に一度ご相談ください。
市販品で改善しないひび・あかぎれ、痛みや出血を伴う症状でお困りの方は、ぜひ一度皮膚科を受診してください。適切な診断と治療で、つらい症状を早く改善し、快適な冬を過ごしましょう。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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