
七五三・記念写真前に知りたい「顔のあざ・母斑」の種類とレーザー治療|お子さんの治療開始時期と期間の目安
秋は七五三や入園・入学の前撮りなど、お子さんの大切な記念写真を撮影する機会が多い季節です。「子どもの顔にあるあざが気になる」「写真に残る前に治療できないか」とご相談いただくことが増えてきました。
今回は、お子さんに多い顔のあざ(母斑)の種類と、皮膚科・形成外科で行うレーザー治療について、治療開始に適した時期や期間の目安もあわせてご紹介します。
顔にできる「あざ」の種類〜茶あざ・赤あざ・青あざの違い
「あざ」は医学的には「母斑(ぼはん)」と呼ばれ、皮膚の色を作る細胞や血管の異常によって生じます。色によって大きく3つのタイプに分けられます。
茶あざ(扁平母斑・カフェオレ斑)
メラニン色素が増えることで、薄い茶色〜コーヒー牛乳のような色のあざができます。生まれつきあるものや、思春期頃に現れるものがあります。平らで盛り上がりがなく、顔や体のどこにでもできる可能性があります。
赤あざ(血管腫・毛細血管奇形)
血管の異常によって赤〜赤紫色に見えるあざです。代表的なものに以下があります。
- いちご状血管腫(乳児血管腫):生後まもなく現れ、1歳頃までに急速に大きくなった後、数年かけて自然に小さくなることが多いあざです
- 単純性血管腫(ポートワイン母斑):生まれつきある平らな赤あざで、自然には消えません。成長とともに色が濃くなったり、盛り上がってくることがあります
青あざ(太田母斑・蒙古斑・異所性蒙古斑)
皮膚の深いところにメラニン色素があるため、青〜青灰色に見えるあざです。
- 太田母斑:顔の片側(目の周り〜頬〜額)に多く、生まれつき、または思春期頃に現れます。自然には消えません
- 異所性蒙古斑:お尻以外の場所(腕、足、背中など)にできる蒙古斑で、通常の蒙古斑より消えにくいことがあります
レーザー治療の方法と効果〜あざの種類で治療法が異なります
あざの治療には、それぞれの原因に合わせた専用のレーザー機器を使用します。
茶あざのレーザー治療
Qスイッチレーザーなどを使用し、メラニン色素を分解します。ただし、茶あざは再発しやすい性質があり、複数回の治療が必要になることや、完全には消えないこともあります。治療前にテスト照射を行い、効果を確認してから本格的な治療を進めることが一般的です。
赤あざのレーザー治療
色素レーザー(ダイレーザー)など、血管に反応するレーザーを使用します。血管内のヘモグロビンに反応して、異常な血管を縮小させます。
- いちご状血管腫:早期治療により、大きくなる前に抑えることができます。飲み薬(プロプラノロール)との併用が有効なこともあります
- 単純性血管腫:早めの治療開始が推奨されます。複数回の照射で徐々に薄くなります
青あざのレーザー治療
Qスイッチレーザー(ルビー、アレキサンドライト、YAGなど)を使用し、皮膚深くのメラニン色素を破壊します。太田母斑は保険適用で治療でき、治療効果が出やすいあざの一つです。
お子さんの治療開始に適した時期と治療期間の目安
「いつから治療を始められますか?」というご質問をよくいただきます。あざの種類によって、最適な開始時期は異なります。
早期治療が推奨されるあざ
- いちご状血管腫:生後1〜2ヶ月からの治療開始が理想的です。増大期(大きくなる時期)の前に治療を始めることで、あざを小さく抑えられる可能性が高まります
- 単純性血管腫(赤あざ):皮膚が薄い乳幼児期の方がレーザーが届きやすく、効果が出やすいとされています
- 太田母斑(青あざ):治療効果は年齢が小さいほど良好です。乳幼児期から開始すると、少ない回数で改善が期待できます
治療期間と回数の目安
レーザー治療は1回で終わることはほとんどなく、3ヶ月以上の間隔をあけて複数回照射します。
| あざの種類 | 治療回数の目安 | 治療間隔 |
|---|---|---|
| 太田母斑(青あざ) | 5〜10回程度 | 3〜6ヶ月ごと |
| 単純性血管腫(赤あざ) | 5〜15回程度 | 3ヶ月ごと |
| 茶あざ | 数回〜(効果に個人差あり) | 3〜6ヶ月ごと |
このため、七五三などの大切な行事に間に合わせたい場合は、1〜2年前からの治療開始をおすすめします。
保険適用について〜多くのあざ治療は保険が使えます
お子さんのあざ治療は、医療保険や自治体の医療費助成(乳幼児医療証など)が使えることが多く、自己負担が少なく済む場合がほとんどです。
保険適用となる主なあざ
- 太田母斑(青あざ)
- 異所性蒙古斑
- 扁平母斑(茶あざ)
- 単純性血管腫(赤あざ)
- いちご状血管腫
※保険適用の回数には上限がある場合があります。詳しくは診察時にご説明いたします。
お子さんの顔のあざが気になる方、記念写真の前に治療を検討されている方は、まずは皮膚科・形成外科専門医にご相談ください。あざの種類や状態を正確に診断し、お子さんに合った治療計画をご提案いたします。治療には時間がかかりますので、早めのご相談をおすすめします。
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さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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