
夏の終わりに気になる唇のトラブル|口唇ヘルペス・口角炎・日光口唇炎の見分け方と治療法
夏の終わりから秋にかけて、「唇が荒れて治らない」「口角が切れて痛い」といったご相談が増えてきます。唇のトラブルにはいくつかの種類があり、それぞれ原因や治療法が異なります。今回は、よく見られる3つの唇トラブル「口唇ヘルペス」「口角炎」「日光口唇炎」について、見分け方と適切な治療法をご紹介します。
口唇ヘルペス|ピリピリ・チクチクから始まる水ぶくれ
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスが原因で起こる感染症です。日本人の約半数以上がこのウイルスを持っているといわれており、疲労やストレス、紫外線、風邪などで免疫力が下がると症状が出やすくなります。
【主な症状】
- 唇やその周りにピリピリ、チクチクとした違和感が出る
- 数時間〜1日後に赤く腫れ、小さな水ぶくれが集まってできる
- 水ぶくれが破れてかさぶたになり、1〜2週間で治る
【治療法】
抗ウイルス薬(飲み薬や塗り薬)を使用します。症状が出始めた早い段階で治療を開始すると、症状が軽く済むことが多いです。繰り返しやすい方には、予防的な治療をご提案することもあります。
※水ぶくれの中にはウイルスが含まれているため、他の人にうつさないよう注意が必要です。タオルや食器の共用は避けましょう。
口角炎|口の端が切れてなかなか治らない
口角炎は、口の両端(口角)が赤くなったり、切れたり、かさぶたができたりする状態です。口を開けるたびに痛みを感じることも多く、食事や会話がつらくなります。
【主な原因】
- 乾燥・唇をなめる癖:唾液で唇が荒れ、炎症を起こしやすくなる
- カンジダ(カビの一種)や細菌の感染:唾液がたまりやすい口角は菌が繁殖しやすい
- ビタミンB群や鉄分の不足:栄養バランスの乱れが関係することも
- アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎:もともと肌が敏感な方に起こりやすい
【治療法】
原因によって治療法が異なります。カンジダが原因の場合は抗真菌薬、細菌感染の場合は抗生物質の塗り薬を使用します。炎症が強い場合はステロイドの塗り薬を短期間使用することもあります。乾燥が原因の場合は、ワセリンなどで保護しながら治療を行います。
市販のリップクリームをたくさん塗っても治らない場合は、感染症や他の原因が隠れている可能性がありますので、早めに皮膚科を受診してください。
日光口唇炎|紫外線ダメージによる唇の荒れ
日光口唇炎は、紫外線によって唇が炎症を起こした状態です。夏の間に蓄積した紫外線ダメージが、夏の終わりから秋にかけて症状として現れることがあります。
【主な症状】
- 唇全体、特に下唇が乾燥してカサカサする
- 皮がむける、ひび割れる
- 赤みや腫れが出ることもある
- 慢性化すると唇の色がくすんだり、ゴワゴワした感じになる
【治療法】
炎症を抑える塗り薬で治療しながら、保湿ケアを行います。再発予防には、UVカット効果のあるリップクリームを日常的に使用することが大切です。唇は皮膚が薄く、メラニン色素も少ないため、顔の他の部分以上に紫外線の影響を受けやすい部位です。
なお、長期間治らない唇の荒れや、一部だけが硬くなる・白っぽくなるなどの変化がある場合は、まれに前がん状態の可能性もあります。気になる症状がある場合は、自己判断せずに皮膚科で診察を受けることをおすすめします。
唇トラブルの見分け方のポイント
3つの唇トラブルを見分けるポイントをまとめると、次のようになります。
- 口唇ヘルペス:ピリピリ感の後に水ぶくれができる、同じ場所に繰り返しやすい
- 口角炎:口の端だけが切れる・赤くなる、口を開けると痛い
- 日光口唇炎:唇全体(特に下唇)が乾燥・カサカサ、紫外線を浴びた後に悪化
ただし、これらが同時に起こったり、似たような症状でも別の原因が隠れていたりすることもあります。自己判断でケアを続けても改善しない場合は、皮膚科で正確な診断を受けることが大切です。
まとめ|長引く唇の不調は皮膚科へご相談ください
唇のトラブルは、見た目だけでなく、食事や会話など日常生活にも影響を与えます。市販薬でなかなか治らない場合や、繰り返す場合は、原因に合った適切な治療が必要です。
「たかが唇の荒れ」と放置せず、気になる症状があればお早めに皮膚科を受診してください。当院では、症状を丁寧に診察し、一人ひとりに合った治療をご提案いたします。
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さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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