夏のレジャー前に確認したい傷跡・ケロイドの紫外線対策と治療の選択肢
夏本番を迎え、海やプール、キャンプなど屋外でのレジャーを楽しむ機会が増えてきます。しかし、傷跡やケロイドをお持ちの方にとって、紫外線対策は特に重要な課題です。今回は、傷跡・ケロイドと紫外線の関係、そして夏を安心して過ごすための対策と治療の選択肢についてお伝えします。
傷跡・ケロイドが紫外線に弱い理由
傷跡やケロイドの部分は、正常な皮膚と比べて紫外線の影響を受けやすい状態にあります。これにはいくつかの理由があります。
まず、傷跡の皮膚はメラニン(肌の色素)を作る細胞の働きが不安定になっています。そのため、紫外線を浴びると周囲の肌よりも濃く色素沈着(シミのように黒ずむこと)を起こしやすくなります。一度色素沈着が起きると、元に戻るまでに数か月から年単位の時間がかかることもあります。
また、ケロイドは傷跡が過剰に盛り上がった状態ですが、紫外線によって炎症が悪化し、さらに大きくなったり、かゆみや痛みが強くなったりする可能性があります。せっかく治療で落ち着いてきたケロイドが、夏の紫外線で再び活発になってしまうケースも少なくありません。
さらに、できてから日が浅い傷跡(1〜2年以内)は特に注意が必要です。傷が治る過程ではコラーゲン(肌の弾力を保つ成分)が活発に作られていますが、この時期に強い紫外線を浴びると、傷跡が目立ちやすくなったり、ケロイドに発展したりするリスクが高まります。
夏のレジャーで実践したい紫外線対策
傷跡・ケロイドを紫外線から守るために、以下の対策を心がけましょう。
①日焼け止めをしっかり塗る
傷跡やケロイドの部分には、SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを使用しましょう。汗や水で落ちやすいので、2〜3時間おきに塗り直すことが大切です。敏感肌用やノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)タイプを選ぶと、傷跡への刺激を抑えられます。
②物理的に遮光する
日焼け止めだけでは完全に紫外線を防ぐことは難しいため、衣類やサポーターでカバーすることも効果的です。最近はUVカット機能のある薄手のラッシュガードや、通気性の良いアームカバーなども多く販売されています。傷跡用のシリコンテープの中には、UVカット効果のあるものもあります。
③紫外線の強い時間帯を避ける
午前10時から午後2時頃は紫外線が最も強くなります。この時間帯はなるべく日陰で過ごしたり、屋内で休憩を取ったりするよう心がけましょう。曇りの日でも紫外線は地上に届いていますので、油断は禁物です。
④海やプールの後のケア
海水や塩素は肌を乾燥させ、傷跡やケロイドにダメージを与えることがあります。レジャー後はしっかりシャワーで洗い流し、保湿ケアを行いましょう。傷跡用の保湿剤やシリコンジェルを使うのもおすすめです。
夏前に検討したい傷跡・ケロイドの治療
夏のレジャーを少しでも快適に過ごすために、傷跡やケロイドの治療を検討してみるのも一つの選択肢です。治療法にはいくつかの種類があり、症状や部位に応じて選択します。
■ステロイド注射・ステロイドテープ貼付
ケロイドに直接ステロイド薬を注射する方法です。盛り上がりを平らにし、かゆみや痛みを和らげる効果があります。月に1回程度の通院で、比較的手軽に受けられる治療です。注射が苦手な方はステロイドテープを毎日貼付するという治療法もあります。
■シリコンシート・テープ療法
傷跡やケロイドにシリコン製のシートやテープを貼り続けることで、症状を改善させる方法です。自宅でのセルフケアとして取り入れやすく、圧迫効果によって盛り上がりを抑えます。
■内服薬
ケロイド体質の方には、炎症を抑える飲み薬が処方されることがあります。注射や外用薬と組み合わせて治療効果を高めます。
■レーザー治療
傷跡の赤みや色素沈着を改善するために、レーザーを使用する方法です。レーザー治療後は紫外線対策がより重要になりますので、夏のレジャー直前よりも、計画的に早めに始めることをおすすめします。
■手術
大きなケロイドや、他の治療で効果が得られない場合は、手術で切除することもあります。ただし、ケロイドは再発しやすい特徴があるため、術後にステロイド注射や放射線治療などを組み合わせることが一般的です。
当院ではケロイド治療で数多くの手術実績がある赤石医師が担当いたします。
ご相談は第2週の土曜日におこなっております。
早めの受診で夏を楽しく過ごしましょう
傷跡やケロイドの状態は一人ひとり異なります。「この傷跡、紫外線対策だけで大丈夫かな」「ケロイドが気になって水着になれない」など、お悩みがあれば、ぜひ夏本番を迎える前に皮膚科・形成外科を受診してください。
専門医が傷跡やケロイドの状態を診察し、あなたに合った紫外線対策のアドバイスや治療プランをご提案いたします。早めに対策を始めることで、夏のレジャーをより安心して楽しむことができます。
傷跡やケロイドでお困りの方、紫外線対策について相談したい方は、お気軽に当院までご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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