
秋に目立つ足や手の網目模様「網状皮斑(リベドー)」とは?原因と受診の判断基準を解説
秋になり気温が下がってくると、「足や手に網目模様のような赤紫色の斑点が現れた」というご相談が増えてきます。この症状は「網状皮斑(もうじょうひはん)」、医学的には「リベドー」と呼ばれるものです。
多くの場合は心配のないものですが、中には体の中の病気のサインとして現れることもあります。今回は、網状皮斑の原因や種類、そして皮膚科を受診すべき判断基準についてわかりやすく解説します。
網状皮斑(リベドー)とは?なぜ網目模様になるの?
網状皮斑とは、皮膚に網目状・大理石模様のような赤紫色の変化が現れる状態のことです。主に足(特に太ももやすね)、腕、手などに見られます。
なぜ網目模様になるのでしょうか?
私たちの皮膚の下には、細かい血管がネットワーク状に張り巡らされています。この血管の流れが何らかの原因で悪くなると、血流が滞った部分が赤紫色に見え、流れの良い部分は白っぽく残ります。その結果、まるでレースのような網目模様が浮かび上がってくるのです。
寒い季節に目立ちやすいのは、冷えによって皮膚の血管が収縮し、血流が悪くなりやすいためです。
網状皮斑の主な種類と原因
網状皮斑は、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
1. 生理的なもの(大理石様皮膚)
最も多いタイプで、病気ではありません。寒さにさらされたときに一時的に現れ、温めると消えるのが特徴です。赤ちゃんや若い女性、やせ型の方に多く見られます。
特徴:
- 温めると模様が消える
- 左右対称に現れる
- 痛みやかゆみがない
2. 特発性リベドー(原因不明のもの)
はっきりとした原因が見つからないタイプです。寒い時期に繰り返し現れ、温めても完全には消えないことがあります。血行の悪さが関係していると考えられています。
3. 二次性リベドー(病気が原因のもの)
体の中の病気が原因で起こるタイプで、注意が必要です。以下のような病気が隠れていることがあります。
- 膠原病(こうげんびょう):全身性エリテマトーデス、抗リン脂質抗体症候群など
- 血管の炎症(血管炎):結節性多発動脈炎など
- 血液の異常:血液が固まりやすくなる病気
- 動脈硬化:特に高齢の方
このタイプでは、網目模様が温めても消えず、左右非対称で、痛みを伴うことがあります。
皮膚科を受診すべき判断基準
以下のような場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
【受診をおすすめする症状】
- 温めても網目模様が消えない
- 模様の部分に痛みやしびれがある
- 皮膚に潰瘍(ただれ)ができている
- 模様が左右非対称で、一部分だけに強く出ている
- 発熱、関節痛、倦怠感など全身症状を伴う
- 症状がどんどん広がっている
【様子を見てもよい場合】
- 寒いときだけ現れ、温めるとすぐに消える
- 痛みやかゆみがない
- 昔から同じような症状がある
皮膚科での検査と治療について
皮膚科を受診されると、まず問診と視診で症状を確認します。必要に応じて以下のような検査を行うことがあります。
【主な検査】
- 血液検査:炎症の程度、膠原病の抗体、血液の固まりやすさなどを調べます
- 皮膚生検:皮膚の一部を採取し、顕微鏡で血管の状態を確認します
- 画像検査:血管の状態を詳しく調べる場合があります
【治療法】
治療は原因によって異なります。
- 生理的なもの:保温や生活習慣の改善が中心です。特別な治療は必要ありません
- 血行不良が原因の場合:血流を改善するお薬(ビタミンE製剤など)を使用することがあります
- 病気が原因の場合:原因となっている病気の治療を行います。膠原病や血管炎が見つかった場合は、専門の診療科と連携して治療を進めます
日常生活での対策
- 足元や手先を冷やさないよう、靴下や手袋で保温する
- お風呂でゆっくり温まり、血行を促進する
- 適度な運動で血流を改善する
- 長時間同じ姿勢を続けない
まとめ
秋から冬にかけて目立つ網状皮斑(リベドー)は、多くの場合は冷えによる一時的なもので心配ありません。しかし、温めても消えない、痛みがある、潰瘍ができているなどの場合は、体の中の病気が隠れている可能性があります。
「いつもと違う」「なかなか消えない」と感じたら、自己判断せずに皮膚科を受診してください。早めの診察で安心できますし、万が一病気が見つかった場合も早期に対応することができます。
気になる症状がある方は、お気軽に当院までご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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