
夏の紫外線で増える「赤いほくろ」と「くも状血管腫」の違いとは?原因と皮膚科での除去法を解説
夏になると、肌に赤いポツポツや、蜘蛛の巣のような赤い模様が気になり始める方が増えてきます。「これって何だろう?」「放っておいて大丈夫?」と心配される方も多いのではないでしょうか。
今回は、よく似ているようで実は異なる「老人性血管腫(赤いほくろ)」と「くも状血管腫」について、その違いや原因、そして皮膚科・形成外科での除去方法について詳しくご説明します。
老人性血管腫(赤いほくろ)とは?
老人性血管腫は、「赤いほくろ」や「ルビースポット」「チェリースポット」などとも呼ばれる、皮膚にできる良性のできものです。「老人性」という名前がついていますが、実際には30代以降であれば誰にでもできる可能性があります。
見た目の特徴
- 直径1〜5mm程度の小さな赤い点
- ドーム状に少し盛り上がっていることが多い
- 色は鮮やかな赤〜暗赤色
- 押しても消えない
- 胸、お腹、背中、腕などにできやすい
原因
老人性血管腫は、皮膚の毛細血管が増えて塊になったものです。主な原因として以下が考えられています。
- 加齢による血管の変化:年齢とともに皮膚の構造が変化し、血管が増殖しやすくなります
- 紫外線の影響:長年にわたる紫外線ダメージが蓄積することで発生しやすくなります
- 遺伝的な要因:家族にできやすい方がいると、ご自身もできやすい傾向があります
夏場に紫外線を浴びる機会が増えると、新しくできたり、既存のものが目立ちやすくなることがあります。
くも状血管腫とは?その違いを知ろう
くも状血管腫は、老人性血管腫とは見た目も原因も異なる血管の異常です。
見た目の特徴
- 中央に小さな赤い点(中心血管)がある
- そこから放射状に細い血管が広がり、蜘蛛の巣のような模様を作る
- 顔、首、手の甲、腕などにできやすい
- 中心部を押すと一時的に色が消え、離すと中心から赤みが広がる
原因
くも状血管腫は、皮膚の浅いところにある細い動脈が拡張してできます。以下のような原因が関係しています。
- ホルモンの影響:妊娠中や経口避妊薬の使用中など、エストロゲン(女性ホルモン)が増加した状態で現れやすくなります
- 肝臓の機能低下:肝硬変などでホルモンの代謝がうまくいかなくなると多発することがあります
- 紫外線の影響:日光を浴びやすい部位にできやすい傾向があります
- 原因不明のこともある:健康な方にも突然現れることがあり、特に子どもや若い女性に見られることもあります
2つの違いまとめ
| 項目 | 老人性血管腫 | くも状血管腫 |
|---|---|---|
| 形状 | 丸いポツポツ、ドーム状 | 中心から蜘蛛の巣状に広がる |
| 好発部位 | 胸、お腹、背中、腕 | 顔、首、手の甲、腕 |
| 押した時 | 消えない | 中心を押すと消える |
| 主な原因 | 加齢、紫外線 | ホルモン変化、肝機能、紫外線 |
皮膚科・形成外科での除去方法
どちらの血管腫も基本的には良性で、放置しても健康上の問題はありません。しかし、見た目が気になる場合や、衣服に擦れて出血しやすい場合には、除去治療を検討されることをおすすめします。
レーザー治療
血管腫の治療で最も一般的なのがレーザー治療です。血管の中の赤い色素(ヘモグロビン)に反応する特殊な波長のレーザーを使用します。
- 治療時間:数分〜十数分程度
- 痛み:輪ゴムではじかれる程度の軽い痛み(麻酔クリームを使用することもあります)
- ダウンタイム:数日〜1週間程度の軽い赤みやかさぶた
- 回数:小さなものは1回で取れることが多いですが、大きいものや深いものは複数回必要な場合も
電気凝固法
細い針状の器具を使い、電気の熱で血管を焼いて閉じる方法です。小さな老人性血管腫に特に有効です。
- 治療時間:数分程度
- 痛み:局所麻酔を使用するため、ほとんど感じません
- ダウンタイム:小さなかさぶたが1〜2週間程度
治療を受ける際の注意点
- 治療後は紫外線対策をしっかり行い、色素沈着を防ぎましょう
- かさぶたは自然に剥がれるまで触らないようにしてください
- 治療部位によっては、日焼けしやすい夏を避けて秋〜冬に治療することをおすすめする場合もあります
気になる症状があれば早めのご相談を
老人性血管腫もくも状血管腫も、多くの場合は見た目の問題だけで、健康への影響はありません。しかし、中には急に数が増えた、大きくなってきた、出血しやすいといった変化が見られることもあります。
また、くも状血管腫が急に多発した場合は、肝機能など内臓の状態を確認した方がよいケースもあります。
「これは何だろう?」と気になる赤いできものがありましたら、自己判断せず、ぜひ一度皮膚科・形成外科を受診してください。適切な診断と、ご希望に合わせた治療法をご提案いたします。
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