
夏の海水浴・プールシーズンに多い「耳切れ・ピアストラブル」の原因と皮膚科・形成外科での正しい対処法
夏になると海水浴やプールを楽しむ機会が増えますね。しかし、この季節はピアスをしている方の耳トラブルが急増する時期でもあります。「ピアスホールが赤く腫れた」「耳たぶが裂けてしまった」といったご相談が、当院でも毎年多く寄せられます。
今回は、夏に起こりやすい耳切れやピアストラブルの原因と、皮膚科・形成外科での正しい対処法についてわかりやすくご説明します。
夏にピアストラブルが増える3つの理由
なぜ夏になると耳のトラブルが増えるのでしょうか?主に以下の3つの理由が考えられます。
①汗や水による細菌感染
海水やプールの水、そして夏場の大量の汗は、ピアスホール周辺に雑菌が繁殖しやすい環境を作ります。特に海水には様々な細菌が含まれており、小さな傷から感染を起こすことがあります。プールの塩素も肌への刺激となり、炎症を引き起こす原因になります。
②紫外線による肌ダメージ
強い日差しを浴びると、耳たぶの皮膚も乾燥してダメージを受けます。乾燥した皮膚はバリア機能が低下し、少しの刺激でも傷つきやすくなります。また、金属製のピアスは熱を持ちやすく、やけどのような状態になることもあります。
③引っかかりや外力による耳切れ
水泳やビーチでの活動中に、タオルで顔を拭く際にピアスが引っかかったり、波に押されて大きなピアスが引っ張られたりすることがあります。この外力が繰り返されると、ピアスホールが徐々に広がり、最終的には耳たぶが裂けてしまう「耳切れ」が起こります。
よくあるピアストラブルの症状
夏場に多いピアストラブルには、以下のようなものがあります。
【ピアスホールの感染】
ピアスホールの周りが赤く腫れ、痛みや熱感を伴います。ひどくなると膿が出たり、しこりのようなものができたりします。放置すると「肉芽(にくが)」と呼ばれるできものになることもあります。
【金属アレルギーの悪化】
汗をかくことで金属イオンが溶け出しやすくなり、今まで問題なかったピアスでもかゆみや湿疹が出ることがあります。特にニッケルを含む合金は反応が出やすいので注意が必要です。
【耳切れ(ピアスホール裂傷)】
重いピアスを長期間つけ続けたり、引っかかりを繰り返したりすると、ピアスホールが縦長に伸びていきます。完全に裂けてしまうと、耳たぶが2つに分かれたような状態になります。
【ケロイド】
傷が治る過程で皮膚が過剰に盛り上がってしまう状態です。体質的になりやすい方がいて、一度できると自然には治りにくいのが特徴です。
トラブルが起きたときの正しい対処法
ピアストラブルが起きたとき、自己判断で対処しようとすると悪化させてしまうことがあります。症状別の適切な対処法をご紹介します。
【軽い赤みや腫れの場合】
まずはピアスを外し、患部を清潔に保ちましょう。市販の消毒液は刺激が強すぎることがあるので、ぬるま湯で優しく洗う程度にとどめてください。数日経っても改善しない場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
【膿が出ている・痛みが強い場合】
感染が進行している可能性があります。自分で膿を絞り出そうとせず、すぐに皮膚科を受診してください。抗生物質の内服や外用薬による治療が必要なことが多いです。
【耳切れが起きた場合】
耳切れは自然に元に戻ることはありません。形成外科での手術が必要になります。手術といっても、局所麻酔で行う比較的簡単な処置で、日帰りで受けられます。裂けた部分を切除してきれいに縫い合わせることで、目立たない傷跡で修復することができます。
【ケロイドができた場合】
ケロイドの治療には、飲み薬、塗り薬、注射、手術など様々な方法があります。体質や症状の程度によって最適な治療法が異なりますので、専門医にご相談ください。
夏のピアストラブルを予防するために
トラブルを未然に防ぐために、以下のことを心がけましょう。
- 海やプールに入る前はピアスを外す(完成したホールの場合)
- ピアスホールが完成していない場合は、水に浸かるレジャーを避ける
- 汗をかいたらこまめに耳たぶを清潔にする
- 夏場は軽めのピアスを選ぶ
- タオルで拭くときはピアスに引っかからないよう注意する
- チタンやサージカルステンレスなど、アレルギーを起こしにくい素材を選ぶ
ピアストラブルは早めに対処すれば、比較的簡単に治すことができます。しかし、放置してしまうと治療が大がかりになったり、傷跡が残りやすくなったりします。少しでも気になる症状があれば、早めに皮膚科・形成外科を受診されることをおすすめします。
当院では、ピアストラブルの治療から耳切れの修正手術まで、幅広く対応しております。お気軽にご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
武蔵小山駅徒歩1分|皮膚科・形成外科・美容皮膚科
品川区・目黒区からのアクセスも便利です。
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