夏のサンダル・素足シーズンに多い「巻き爪・陥入爪」の原因と治療法
夏になるとサンダルや素足で過ごす機会が増えますね。そんな季節に「足の爪が痛い」「爪の横が赤く腫れている」といったお悩みで来院される方が増えてきます。これらの症状の多くは「巻き爪」や「陥入爪(かんにゅうそう)」と呼ばれる状態です。
今回は、巻き爪・陥入爪がなぜ起こるのか、そして皮膚科・形成外科でどのような治療ができるのかについて詳しくご説明します。
巻き爪と陥入爪の違いとは?
まず、「巻き爪」と「陥入爪」は似ているようで少し違います。
巻き爪は、爪が横方向に丸く曲がってしまった状態です。爪の端が皮膚に食い込むような形になりますが、必ずしも痛みを伴うわけではありません。
一方、陥入爪は、爪の端が皮膚に深く刺さり込んで炎症を起こしている状態です。赤く腫れたり、膿が出たり、歩くだけで強い痛みを感じることがあります。
巻き爪が進行すると陥入爪になることも多く、両方の状態が同時に見られることもあります。特に足の親指に起こりやすいのが特徴です。
なぜ夏に巻き爪・陥入爪が増えるの?その原因
夏場に巻き爪や陥入爪のお悩みが増えるのには、いくつかの理由があります。
【サンダルや素足による影響】
サンダルは靴に比べて足が固定されにくく、歩くたびに足指に余計な力がかかります。また、素足で過ごすことで爪が乾燥しやすくなり、硬くなった爪が皮膚に食い込みやすくなります。
【汗による蒸れと衛生面】
夏は足に汗をかきやすく、爪周りの皮膚がふやけて傷つきやすくなります。そこに細菌が入ると炎症を起こし、陥入爪が悪化する原因になります。
【間違った爪の切り方】
素足になる機会が増えると、見た目を気にして爪を短く切りすぎてしまう方がいらっしゃいます。特に爪の角を深く切る「深爪」は、巻き爪・陥入爪の最大の原因の一つです。爪を切りすぎると、爪が伸びる際に皮膚に食い込んでしまうのです。
【合わない靴やヒールの影響】
夏のお出かけでヒールの高い靴や先の細い靴を履くと、足指が圧迫されて爪に負担がかかります。これも巻き爪の原因になります。
【その他の要因】
遺伝的に爪が巻きやすい方、加齢による爪の変形、外反母趾、急激な体重増加、スポーツによる足への負担なども原因となります。
皮膚科・形成外科での治療法
巻き爪・陥入爪は自己判断で対処しようとすると悪化することがあります。皮膚科・形成外科では、症状に合わせたさまざまな治療を行っています。
【軽度の場合:テーピングやコットンパッキング】
爪と皮膚の間にコットンを挟んだり、テーピングで皮膚を引っ張ることで、爪の食い込みを和らげます。初期の段階であれば、これだけで改善することもあります。
【中等度の場合:ワイヤー矯正・クリップ矯正】
当院でも行っている代表的な治療法です。爪に特殊なワイヤーやクリップを装着し、爪の形を少しずつ平らに矯正していきます。痛みが少なく、日常生活を送りながら治療できるのがメリットです。数ヶ月かけてゆっくり矯正していきます。
【炎症がある場合:投薬治療】
赤く腫れている、膿が出ているなど感染を起こしている場合は、まず抗生物質の内服や外用薬で炎症を抑えます。炎症が落ち着いてから矯正治療に移ることもあります。
【重度・繰り返す場合:手術治療】
何度も再発する場合や、保存的治療で改善しない場合は、手術を検討します。爪の端を部分的に切除したり、爪の根元(爪母)を処理して再発を防ぐ方法があります。局所麻酔で行う日帰り手術が可能です。
予防のためにできること
巻き爪・陥入爪を防ぐために、日頃から以下のことを心がけましょう。
・爪は「スクエアオフ」に切る
爪の先を丸く切らず、四角く切ってから角だけ軽くやすりで整えます。白い部分を1,2mmほど残すのがポイントです。
・足に合った靴を選ぶ
つま先に適度な余裕があり、足指が圧迫されない靴を選びましょう。自分に合ったインソールにするのも効果的です。
・足を清潔に保つ
汗をかいたらこまめに拭き、蒸れを防ぎましょう。保湿も大切です。
・違和感があれば早めに受診
「少し痛いかも」という段階で対処すれば、治療も簡単で済むことがほとんどです。
巻き爪・陥入爪は、放置すると歩行に支障が出たり、感染が広がったりすることもあります。足の爪に痛みや違和感を感じたら、我慢せずにお早めにご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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