
夏のアウトドアシーズン前に知っておきたい「やけど」の応急処置と受診の判断基準
夏になると、バーベキューやキャンプ、花火など、火を使うアウトドアの機会が増えます。楽しいイベントですが、同時に「やけど(熱傷)」のリスクも高まる季節です。
やけどは適切な初期対応と、必要に応じた医療機関への受診が、その後の治り方や傷あとの残り方に大きく影響します。今回は、いざという時に慌てないための応急処置の方法と、皮膚科・形成外科を受診すべき判断基準についてお伝えします。
やけどの重症度と症状の見分け方
やけどは、皮膚がどの深さまでダメージを受けたかによって重症度が分類されます。
【Ⅰ度(軽症)】
皮膚の表面だけが赤くなり、ヒリヒリとした痛みがある状態です。日焼けもⅠ度のやけどに含まれます。通常は数日で自然に治り、傷あとも残りません。
【Ⅱ度(中等症)】
赤みに加えて水ぶくれ(水疱)ができる状態です。Ⅱ度はさらに「浅いⅡ度」と「深いⅡ度」に分けられます。浅いⅡ度であれば1〜2週間で治ることが多いですが、深いⅡ度になると治るまでに3週間以上かかり、傷あとが残る可能性があります。
【Ⅲ度(重症)】
皮膚の全層がダメージを受け、白っぽくなったり、逆に焦げたように黒くなったりします。神経も損傷されるため、意外にも痛みを感じにくいことがあります。必ず医療機関での治療が必要で、植皮手術が必要になることもあります。
ご自身で正確に判断することは難しいため、迷ったら医療機関を受診することをおすすめします。
やけどをしたときの正しい応急処置
やけどをしてしまったら、まず落ち着いて以下の手順で対応しましょう。
①すぐに冷やす(最も重要!)
流水で15〜30分程度冷やします。これにより、熱が皮膚の奥に伝わるのを防ぎ、やけどの進行を抑えることができます。氷を直接当てるのは凍傷の原因になるため避けてください。保冷剤を使う場合は、タオルで包んでから当てましょう。
②衣服の上からやけどした場合
無理に脱がそうとすると、皮膚が一緒にはがれてしまうことがあります。衣服の上から流水で冷やすか、ハサミで衣服を切って対応してください。
③水ぶくれは破らない
水ぶくれは皮膚を保護する役割があります。破れると細菌感染のリスクが高まるため、できるだけそのままにしておきましょう。
④清潔なガーゼで保護する
冷却後は、清潔なガーゼや布で患部を軽く覆い、保護します。ラップを使うのも有効ですが、患部が蒸れないように注意が必要です。
⑤市販薬の使用は慎重に
民間療法でアロエや味噌を塗るのは感染のリスクがあるため避けてください。市販のやけど用軟膏も、重症度によっては適さない場合がありますので、判断に迷う場合は医療機関を受診しましょう。
皮膚科・形成外科を受診すべき判断基準
以下のような場合は、できるだけ早く皮膚科や形成外科を受診してください。
【すぐに受診すべきケース】
- 水ぶくれができている(Ⅱ度以上の可能性)
- やけどの範囲が手のひらより大きい
- 顔、手、足、関節部分、陰部のやけど
- 子どもや高齢者のやけど
- 皮膚が白っぽい、または黒くなっている
- 痛みをあまり感じない(重症の可能性)
- やけどの原因が化学薬品や電気
【数日後でも受診をおすすめするケース】
- 1週間経っても治らない
- 赤みや腫れがひどくなってきた
- 膿が出てきた(感染の兆候)
- 傷あとをできるだけ残したくない
特に形成外科では、傷あとを目立たなくする治療や、ケロイド予防の専門的なケアを行うことができます。「このくらいで受診していいのかな」と迷われることもあるかもしれませんが、やけどは初期対応が重要ですので、遠慮なくご相談ください。
夏のアウトドアを安全に楽しむために
やけどは予防が一番大切です。バーベキューでは、コンロの近くに子どもを近づけない、花火は必ずバケツの水を用意する、といった基本的な対策を心がけましょう。
また、夏は日焼けによる軽度のやけども多くなります。強い日焼けも皮膚へのダメージですので、日焼け止めの使用や、日焼け後の適切なケアも大切です。
万が一やけどをしてしまった場合は、まず流水でしっかり冷やすこと、そして判断に迷ったら早めに医療機関を受診することを覚えておいてください。
当院では、やけどの診察から傷あとのケアまで、皮膚科・形成外科の両面から対応しております。やけどでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
武蔵小山駅徒歩1分|皮膚科・形成外科・美容皮膚科
品川区・目黒区からのアクセスも便利です。
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