梅雨時期の頭皮トラブル|かゆみ・フケ・脂漏性皮膚炎の原因と正しい対策
梅雨の季節になると、「頭皮がかゆい」「フケが増えた」「頭皮がベタつく」といったお悩みで来院される患者さんが増えてきます。実は、この時期は頭皮トラブルが起こりやすい季節なのです。
今回は、梅雨時期に多い頭皮トラブルの原因と、ご自宅でできる対策、そして受診の目安についてお伝えします。
なぜ梅雨時期に頭皮トラブルが増えるの?
梅雨時期に頭皮トラブルが増える主な原因は、高温多湿な環境にあります。
【湿度と気温の影響】
- 汗や皮脂の分泌が増える
- 頭皮が蒸れやすくなる
- 雑菌やカビ(真菌)が繁殖しやすい環境になる
特に、頭皮には「マラセチア」という常在菌(カビの一種)がもともと存在しています。このマラセチアは皮脂を栄養として増殖するため、皮脂分泌が増える梅雨時期には異常に増えてしまうことがあります。その結果、頭皮に炎症が起こり、かゆみやフケの原因となるのです。
また、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなども頭皮環境を悪化させる要因となります。
代表的な頭皮トラブル「脂漏性皮膚炎」とは
梅雨時期に特に多いのが「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」です。これは、皮脂の分泌が多い部位に起こる皮膚の炎症で、頭皮のほか、顔(眉間・鼻のわき)、耳の後ろなどにも発症します。
【脂漏性皮膚炎の主な症状】
- 頭皮の赤み・かゆみ
- ベタベタした大きめのフケ
- 頭皮のにおいが気になる
- 髪の生え際や耳の周りにも症状が出る
脂漏性皮膚炎は、一度よくなっても繰り返しやすい特徴があります。「いつものフケ」と思って放置していると、症状が悪化したり、広がったりすることもあるため注意が必要です。
市販のフケ用シャンプーで改善しない場合や、かゆみが強い場合は、皮膚科での治療をおすすめします。
ご自宅でできる頭皮ケアのポイント
頭皮トラブルを予防・改善するために、日常生活で意識していただきたいポイントをご紹介します。
①正しいシャンプーの方法
- 1日1回、夜に洗髪する(朝シャンは皮脂を取りすぎることも)
- シャンプーは手のひらで泡立ててから頭皮につける
- 爪を立てず、指の腹でやさしく洗う
- すすぎは十分に(シャンプーの残りは刺激になります)
②ドライヤーでしっかり乾かす
洗髪後、頭皮を濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。タオルで水分を取った後、ドライヤーで頭皮から乾かすことを心がけてください。
③生活習慣の見直し
- 脂っこい食事やアルコールの取りすぎを控える
- 十分な睡眠をとる
- ストレスをためすぎない
また、帽子をかぶる機会が多い方は、通気性のよい素材を選んだり、こまめに脱いで蒸れを防いだりする工夫も大切です。
こんな症状があれば早めの受診を
以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診されることをおすすめします。
- 市販のシャンプーを使っても改善しない
- かゆみが強く、掻きむしってしまう
- フケの量が多い、または大きなかたまりで出る
- 頭皮が赤くなっている、ジュクジュクしている
- 抜け毛が増えた気がする
- 顔や耳の周りにも同じような症状がある
脂漏性皮膚炎の治療では、症状に応じて抗真菌薬の塗り薬や炎症を抑えるステロイド外用薬などを使用します。適切な治療を行うことで、多くの場合は症状をコントロールできますので、「たかがフケ」と思わず、お気軽にご相談ください。
特に、症状を繰り返している方や、長く悩んでいる方は、一度専門医の診察を受けることで原因を正しく把握し、適切なケア方法を知ることができます。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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