
秋に増える蕁麻疹(じんましん)の原因と治療法|慢性化を防ぐ受診のタイミング
急に肌がかゆくなり、赤く盛り上がったブツブツが現れる「蕁麻疹(じんましん)」。秋になると、気温差や空気の乾燥が原因で発症したり、症状が悪化したりする方が増えてきます。
蕁麻疹は数時間で消えることも多いため「そのうち治るだろう」と放置しがちですが、適切な治療を受けないと慢性化してしまうこともあります。今回は、蕁麻疹の種類や原因、皮膚科での検査・治療法について詳しくご説明します。
蕁麻疹とは?秋に発症・悪化しやすい理由
蕁麻疹は、皮膚の一部が突然赤く腫れ上がり(膨疹)、強いかゆみを伴う症状です。大きな特徴は、多くの場合24時間以内に跡を残さず消えるということ。しかし、新しい膨疹が次々と現れ、症状が繰り返されることもあります。
秋に蕁麻疹が増える主な理由は以下の3つです:
- 寒暖差:朝晩と日中の気温差が大きくなり、体が温度変化に対応しきれなくなります
- 空気の乾燥:湿度が下がることで肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなります
- 免疫バランスの乱れ:季節の変わり目は自律神経が乱れやすく、アレルギー反応が出やすくなります
特に「寒暖差蕁麻疹」は、急激な温度変化によって起こるタイプで、秋から冬にかけて多く見られます。
蕁麻疹の種類と主な原因
蕁麻疹は原因によってさまざまな種類に分けられます。実は約70〜80%は原因が特定できない「特発性蕁麻疹」と言われています。
【急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹】
- 急性蕁麻疹:発症から6週間以内のもの。風邪などの感染症がきっかけになることも多いです
- 慢性蕁麻疹:6週間以上症状が続くもの。原因不明のことが多く、長期的な治療が必要です
【原因別の蕁麻疹の種類】
- アレルギー性蕁麻疹:特定の食べ物(エビ・カニ・そばなど)、薬、植物などが原因
- 物理性蕁麻疹:圧迫、摩擦、寒冷、温熱、日光などの物理的刺激が原因
- コリン性蕁麻疹:運動や入浴、緊張などで体温が上がったときに発症
- ストレス性蕁麻疹:精神的なストレスや疲労が引き金になる
「何を食べたから」「何に触れたから」と原因がはっきりしているケースは意外と少なく、複数の要因が重なって発症することがほとんどです。
皮膚科での検査・治療法
蕁麻疹の治療は、まず症状を抑えること、そして原因を探って再発を防ぐことの2つが柱になります。
【検査】
問診で症状が出るタイミングや生活習慣を詳しくお聞きし、必要に応じて以下の検査を行います:
- 血液検査:アレルギーの有無、炎症反応、甲状腺機能などを調べます
- 皮膚テスト:疑わしいアレルゲンに対する反応を確認します
- 負荷試験:物理性蕁麻疹が疑われる場合、冷却や圧迫などで誘発されるか確認します
【治療】
蕁麻疹の治療の中心は抗ヒスタミン薬(飲み薬)です。ヒスタミンという物質がかゆみや腫れを引き起こすため、その働きを抑えることで症状を和らげます。
- 第二世代抗ヒスタミン薬:眠気が出にくい新しいタイプの薬が主流です
- 症状に応じた調整:1種類で効果が不十分な場合は、種類を変えたり量を増やしたりします
- 重症の場合:ステロイドの短期使用や、生物学的製剤(注射薬)を検討することもあります
大切なのは、症状が治まっても自己判断で薬をやめないことです。蕁麻疹は見た目が消えても体の中では反応が続いていることがあり、早く薬をやめると再発しやすくなります。医師と相談しながら、徐々に薬を減らしていくことが慢性化を防ぐポイントです。
慢性化を防ぐために〜受診のタイミング
蕁麻疹は市販薬で一時的に症状を抑えることもできますが、以下のような場合は早めに皮膚科を受診してください:
- 症状が1週間以上続いている、または繰り返し出る
- 市販薬を使っても改善しない
- 唇やまぶたが腫れる、息苦しさを感じる(血管性浮腫の可能性)
- 原因がわからず不安を感じている
特に発症から6週間以内に適切な治療を始めることで、慢性化を防げる可能性が高まります。「たかが蕁麻疹」と思わず、症状が続くときは専門医にご相談ください。
また、日常生活では以下のことを心がけると予防に役立ちます:
- 保湿ケアで肌のバリア機能を守る
- 寒暖差が大きい日は重ね着で調整する
- 十分な睡眠とバランスの良い食事で免疫力を保つ
- ストレスを溜め込まない
蕁麻疹は適切な治療と生活習慣の見直しで、多くの方が症状をコントロールできるようになります。おひとりで悩まず、お気軽にご相談ください。
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