夏の紫外線で悪化しやすい「酒さ(しゅさ)・赤ら顔」の原因と治療法
「最近、顔の赤みが気になる」「夏になると頬や鼻の赤みがひどくなる」というお悩みはありませんか?それは「酒さ(しゅさ)」という皮膚の病気かもしれません。酒さは30〜50代の方に多く見られ、特に夏の強い紫外線で症状が悪化しやすい特徴があります。今回は、酒さ・赤ら顔の原因と、皮膚科で受けられる治療法についてわかりやすくご説明します。
酒さ(しゅさ)とはどんな病気?
酒さは、顔の中心部(頬、鼻、額、あご)に赤み、ほてり、細い血管の拡張が現れる慢性的な皮膚の病気です。お酒を飲んでいないのに顔が赤く見えることから「酒さ」という名前がついていますが、実際にはお酒とは関係なく発症します。
酒さには主に以下のようなタイプがあります。
- 赤ら顔タイプ:顔全体や頬が常に赤く、ほてりを感じやすい
- ブツブツタイプ:ニキビのような赤いぶつぶつや膿を持った発疹ができる
- 血管拡張タイプ:細い血管が皮膚の表面に浮き出て見える
- 鼻の変形タイプ:長期間放置すると鼻の皮膚が厚くなり、ボコボコした形になることも
「ただの赤ら顔だから」と放置してしまう方も多いのですが、酒さは適切な治療をしないと徐々に進行することがあるため、早めの受診をおすすめします。
なぜ夏の紫外線で酒さは悪化するの?
酒さの原因は完全には解明されていませんが、皮膚の血管や神経の過敏性、免疫反応の異常、皮膚に住む微生物(ニキビダニなど)の関与などが指摘されています。
そして、酒さを悪化させる大きな要因の一つが紫外線です。紫外線が酒さを悪化させる理由は以下の通りです。
- 血管への刺激:紫外線は皮膚の血管を拡張させ、赤みやほてりを強くします
- 皮膚のバリア機能の低下:紫外線によるダメージで皮膚が敏感になり、炎症が起きやすくなります
- 活性酸素の発生:紫外線により発生する活性酸素が皮膚の炎症を悪化させます
夏は紫外線が最も強くなる季節。屋外での活動が増えるこの時期は、酒さの症状が悪化しやすいため特に注意が必要です。
また、紫外線以外にも以下のような要因で症状が悪化することがあります。
- 暑さや寒さなどの急激な温度変化
- 辛い食べ物やアルコール
- ストレスや睡眠不足
- 熱いお風呂やサウナ
- 合わない化粧品やスキンケア
皮膚科で受けられる酒さの治療法
酒さは自然に治ることは少なく、適切な治療が必要な病気です。皮膚科では、症状のタイプや重症度に応じてさまざまな治療を行います。
1. 塗り薬による治療
酒さの治療でよく使われる塗り薬には以下のようなものがあります。
- メトロニダゾール外用薬:炎症を抑え、赤みやぶつぶつを改善します。酒さ治療の基本となる薬です
- アゼライン酸:炎症を抑える効果があり、肌への刺激が少ないのが特徴です
- イベルメクチンクリーム:皮膚に住むニキビダニを減らし、炎症を抑えます
2. 飲み薬による治療
塗り薬だけでは改善しにくい場合や、ぶつぶつがひどい場合には飲み薬を併用することがあります。
- 抗生物質(低用量):炎症を抑える目的で使用します。長期間使用しても比較的安全な用量で処方されます
- 漢方薬:体質に合わせて処方し、体の内側から症状の改善を目指します
3. レーザー・光治療
血管の拡張や赤みが目立つ場合には、レーザー治療や光治療(IPL)が効果的です。拡張した血管を選択的に治療することで、赤みを軽減することができます。複数回の治療が必要なことが多いですが、塗り薬では改善しにくい症状にも効果が期待できます。
4. 日常生活での注意点(セルフケア)
治療と合わせて、日常生活での対策も重要です。
- 紫外線対策:日焼け止め(SPF30以上、敏感肌用がおすすめ)を毎日塗り、帽子や日傘を活用しましょう
- 刺激の少ないスキンケア:香料やアルコールを含まない、敏感肌用の製品を選びましょう
- 悪化因子を避ける:辛い食べ物やアルコール、熱いお風呂など、症状を悪化させるものを控えめにしましょう
まとめ:早めの受診で赤みの進行を防ぎましょう
酒さ・赤ら顔は「体質だから仕方ない」と諦めてしまう方も多いのですが、適切な治療で症状をコントロールすることができる病気です。特に夏は紫外線によって症状が悪化しやすい季節ですので、早めの対策が大切です。
「最近赤みがひどくなった」「ニキビのような発疹が繰り返しできる」「市販薬では改善しない」という方は、ぜひ一度皮膚科を受診してください。症状に合った治療法をご提案いたします。
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