
秋の乾燥と衣類摩擦で悪化しやすい「粉瘤(アテローム)」の原因・症状と日帰り摘出手術|放置のリスクと秋に手術がおすすめな理由
「背中にコリコリしたしこりがある」「触ると少しずつ大きくなっている気がする」——そんなお悩みをお持ちの方は、粉瘤(ふんりゅう)かもしれません。
粉瘤は良性の腫瘍ですが、秋から冬にかけての乾燥や衣類の摩擦で炎症を起こしやすくなります。今回は、粉瘤の原因や症状、そしてなぜ秋が手術に適しているのかについて詳しくご説明します。
粉瘤(アテローム)とは?原因としこりができる仕組み
粉瘤は、皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」や「アテローム」とも呼ばれます。
【粉瘤ができる仕組み】
通常、皮膚の表面にある古い角質は自然にはがれ落ちていきます。しかし、何らかの原因で皮膚の下に袋状の構造ができると、その中に角質や皮脂がたまり続け、少しずつ大きくなっていきます。これが粉瘤です。
【主な原因】
- 皮膚への外傷や摩擦
- 毛穴の詰まり
- 体質的な要因
- ウイルス感染(一部のケース)
粉瘤は、顔、首、背中、耳の後ろ、おしりなど全身どこにでもできる可能性があります。特に衣類で擦れやすい部位にできやすい傾向があります。
粉瘤の症状と放置することのリスク
【粉瘤の主な症状】
- 皮膚の下にドーム状のしこりがある
- しこりの中央に黒い点(開口部)が見えることがある
- 押すと中から白〜黄色の内容物が出ることがある
- 独特の臭いがすることがある
- 通常は痛みがない
粉瘤は良性腫瘍なので、すぐに命に関わることはありません。しかし、放置することで以下のリスクがあります。
【放置のリスク①】炎症・感染を起こす
細菌が侵入すると、赤く腫れて強い痛みを伴う「炎症性粉瘤」になります。この状態になると、まず炎症を抑える処置が必要となり、根本的な手術が後回しになってしまいます。
【放置のリスク②】徐々に大きくなる
粉瘤は自然に消えることはありません。時間とともに大きくなり、数センチ以上になることもあります。大きくなればなるほど手術の傷も大きくなります。
【放置のリスク③】破裂することがある
衣類の摩擦や圧迫で袋が破れると、周囲の組織に内容物が広がり、強い炎症を引き起こします。
秋に粉瘤の手術がおすすめな3つの理由
粉瘤の手術は一年中行えますが、実は秋は手術に最適な季節です。その理由をご紹介します。
【理由①】汗をかきにくく傷口が清潔に保てる
夏は汗で傷口が蒸れやすく、細菌感染のリスクが高まります。秋は気温が下がり汗をかきにくくなるため、術後の傷口を清潔に保ちやすくなります。
【理由②】紫外線が弱まり傷跡がきれいに治りやすい
手術後の傷跡は、紫外線を浴びると色素沈着を起こしやすくなります。秋から冬にかけては紫外線量が減少するため、傷跡がきれいに治りやすい環境が整っています。
【理由③】冬の衣類摩擦で悪化する前に対処できる
秋から冬にかけては、重ね着やセーター、マフラーなどで肌への摩擦が増えます。乾燥した肌はバリア機能が低下しているため、粉瘤が刺激を受けて炎症を起こしやすくなります。炎症を起こす前に手術で根本的に治療しておくことをおすすめします。
皮膚科・形成外科での日帰り摘出手術について
粉瘤の根本的な治療は、袋ごと取り除く摘出手術です。塗り薬や飲み薬で完治させることはできません。
【手術の流れ】
- 診察・検査:しこりの大きさや状態を確認し、手術日を決定します
- 局所麻酔:手術部位に麻酔を注射します(痛みはほとんどありません)
- 摘出:粉瘤を袋ごと丁寧に取り除きます
- 縫合:傷口を縫い合わせます
- 術後管理:約1〜2週間後に抜糸を行います
手術時間は大きさにもよりますが、多くの場合15〜30分程度で終わります。日帰りで行えるため、入院の必要はありません。
当院では毎日手術を行っており、どの曜日でも手術対応可能です。
【当院で行う「くり抜き法(へそ抜き法)」】
従来の切開法に比べて傷跡が小さく済む「くり抜き法」という術式も取り入れています。粉瘤の状態に応じて最適な方法をご提案いたします。
*くりぬき法は粉瘤の再発率が高いので、当院では通常の手術を行うことが多いです
【手術費用について】
粉瘤の摘出手術は健康保険が適用されます。3割負担の場合、部位や大きさにもよりますが、数千円〜1万円程度が目安です。
気になるしこりがある方は、炎症を起こす前に一度ご相談ください。早めの受診が、より小さな傷跡での治療につながります。「ちょっと気になる」段階でのご来院をおすすめします。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
武蔵小山駅徒歩1分|皮膚科・形成外科・美容皮膚科
品川区・目黒区からのアクセスも便利です。
https://sakura-hifuka.com
関連記事


