
秋の気温低下と乾燥で悪化しやすい「酒さ(しゅさ)・酒さ様皮膚炎」の原因・症状と治療法〜赤ら顔やほてりが気になる方へ
「最近、頬や鼻の赤みが気になる」「暖房の効いた部屋に入ると顔がほてる」「肌がヒリヒリして化粧水がしみる」——秋から冬にかけて、このような症状でお悩みの方が増えてきます。
これらの症状は「酒さ(しゅさ)」や「酒さ様皮膚炎」のサインかもしれません。お酒を飲んでいないのに顔が赤くなることからこの名前がついた皮膚疾患で、適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。
今回は、秋に悪化しやすい酒さ・酒さ様皮膚炎について、原因や症状、皮膚科での治療法をわかりやすくご説明します。
酒さ・酒さ様皮膚炎とは?〜赤ら顔の正体を知る
酒さは、主に顔の中心部(頬、鼻、額、あご)に赤みやほてり、血管の拡張が現れる慢性的な皮膚疾患です。30〜50代の方に多く見られ、女性にやや多い傾向があります。
【酒さの主な症状】
- 顔の赤みが続く(特に頬や鼻)
- 顔がほてる、熱く感じる
- 細い血管が透けて見える(毛細血管拡張)
- ニキビのようなブツブツ(丘疹・膿疱)ができる
- 肌がヒリヒリする、敏感になる
- 目の充血やゴロゴロ感(眼型酒さの場合)
一方、酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬の長期使用などが原因で起こる似た症状の皮膚炎です。見た目は酒さと似ていますが、原因や治療のアプローチが異なるため、皮膚科での正確な診断が大切です。
なぜ秋に悪化する?〜気温低下と乾燥が引き金に
酒さは、さまざまな「悪化因子(トリガー)」によって症状が強くなることが知られています。秋から冬にかけては、以下の要因が重なるため症状が悪化しやすくなります。
【秋冬に症状が悪化する主な原因】
■ 急激な気温変化
外の冷たい空気から暖房の効いた室内への移動など、急な温度変化は血管の収縮・拡張を繰り返し、赤みやほてりを悪化させます。
■ 空気の乾燥
湿度が下がると肌のバリア機能が低下し、外部刺激に敏感になります。乾燥によるかゆみや刺激感も症状を悪化させる要因です。
■ 暖房器具の使用
エアコンやヒーターの温風が直接顔に当たると、血管が拡張して赤みが強くなります。
■ 熱い飲み物や食べ物
温かいものを摂る機会が増える季節ですが、熱い飲食物は顔の血流を増加させ、ほてりや赤みを引き起こします。
【その他の悪化因子】
- 紫外線(秋でも油断大敵です)
- ストレスや睡眠不足
- アルコールや香辛料
- 刺激の強いスキンケア製品
皮膚科での診断と治療法〜症状に合わせた適切なケア
酒さや酒さ様皮膚炎は、見た目だけではニキビや湿疹、アレルギーなど他の疾患と区別がつきにくいことがあります。そのため、皮膚科専門医による正確な診断が重要です。
【皮膚科での主な治療法】
■ 外用薬(塗り薬)
酒さには、抗炎症作用のある外用薬や、近年保険適用となった専用の治療薬があります。ニキビ様のブツブツがある場合は、抗菌作用のある外用薬も使用します。
■ 内服薬(飲み薬)
炎症が強い場合や、外用薬だけでは改善が難しい場合には、抗炎症作用のある内服薬を処方することがあります。
■ スキンケア指導
酒さの方は肌が敏感になっているため、低刺激で保湿力のあるスキンケアが欠かせません。洗顔方法や保湿剤の選び方など、日常生活でのケアについてもアドバイスいたします。
■ 悪化因子の特定と回避
何が症状を悪化させるかは人によって異なります。生活習慣を見直しながら、ご自身のトリガーを把握することも治療の一環です。
■ レーザー治療(自費診療)
血管拡張が目立つ場合や、保険治療で改善が難しい赤みには、血管をターゲットにしたレーザー治療が有効な選択肢となることもあります。
早めの受診をおすすめする理由
酒さは慢性的な経過をたどる疾患であり、放置すると症状が徐々に進行することがあります。初期は一時的な赤みやほてりだけでも、時間が経つと赤みが常に残るようになったり、ニキビのような症状が加わったりすることも。
また、自己判断で市販の薬やステロイド外用薬を使い続けると、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。
「赤ら顔は体質だから仕方ない」と諦めていませんか?
酒さは適切な治療により、症状のコントロールが可能です。顔の赤みやほてり、ヒリヒリ感が気になる方は、早めに皮膚科を受診されることをおすすめします。当院では、患者さま一人ひとりの症状や生活環境に合わせた治療プランをご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。
さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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