
秋から始める「しもやけ(凍瘡)」対策|初期症状の見分け方と予防・治療法を皮膚科医が解説
朝晩の冷え込みが厳しくなる秋、手足の指先がかゆくなったり、赤紫色に腫れたりしていませんか?それは「しもやけ(凍瘡:とうそう)」の初期症状かもしれません。
しもやけは真冬だけの病気と思われがちですが、実は秋の気温差が激しい時期から発症する方が多くいらっしゃいます。今回は、冬本番を迎える前に知っておきたいしもやけの症状・予防法・治療法についてわかりやすくご説明します。
しもやけ(凍瘡)とは?発症しやすい時期と原因
しもやけは、寒さによって血液の流れが悪くなることで起こる皮膚の炎症です。医学的には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれます。
【発症しやすい時期】
- 気温が4〜5℃前後で、1日の気温差が10℃以上ある時期
- 特に晩秋〜初冬(10月下旬〜12月)と初春(2月〜3月)
真冬よりも、気温の変動が大きい季節の変わり目に発症しやすいのが特徴です。これは、血管が気温差に対応しきれず、収縮と拡張を繰り返すことで血行不良を起こすためです。
【しもやけになりやすい方の特徴】
- 手足の冷えやすい方
- 汗をかきやすい方(湿った状態で冷えるとリスク上昇)
- きつい靴を履いている方
- 過去にしもやけになったことがある方
- 子どもや高齢者
こんな症状に注意!しもやけの初期サインと進行
しもやけは初期段階で気づいて対処することが大切です。以下のような症状がある場合は要注意です。
【初期症状】
- 手足の指先が赤く腫れる
- むずがゆい感じがする
- 温まるとかゆみが強くなる
- 触ると少し痛みを感じる
【進行した症状】
- 患部が赤紫色〜暗紫色に変色
- 水ぶくれ(水疱)ができる
- ジンジンとした強い痛み
- 皮膚がただれる、傷になる
しもやけには、指全体が腫れる「たる型」と、赤い斑点が複数できる「多形紅斑型」の2種類があります。いずれも放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことがあります。
また、しもやけと似た症状を示す膠原病(こうげんびょう)などの全身疾患が隠れている場合もあるため、症状が長引く場合や例年より重症な場合は、自己判断せず皮膚科を受診することをおすすめします。
今日からできる!しもやけの予防法
しもやけは予防が何より大切です。以下のポイントを意識して、寒い季節を乗り越えましょう。
【冷やさない工夫】
- 手袋・厚手の靴下・耳当てを活用する
- 外出時はカイロを持参する
- 濡れたらすぐに拭く・乾かす(湿った状態が最も危険)
- きつい靴は避け、血行を妨げない靴を選ぶ
【血行を良くする習慣】
- 入浴時に手足をマッサージする
- ぬるめのお湯にゆっくり浸かる(熱すぎると逆効果)
- 適度な運動で全身の血流を促す
- ビタミンEを含む食品(アーモンド、かぼちゃなど)を摂る
【室内での注意点】
- 暖房の効いた部屋と外との温度差を小さくする
- 急激に温めない(ストーブに直接手をかざすなどはNG)
皮膚科で受けられるしもやけの治療法
予防を心がけていても、しもやけになってしまうことはあります。症状が出たら早めに皮膚科を受診しましょう。
【主な治療法】
- ビタミンE配合の塗り薬:血行を促進し、症状を改善
- ヘパリン類似物質(保湿剤):血流改善と皮膚の保護
- ステロイド外用薬:炎症やかゆみが強い場合に使用
- ビタミンE内服薬:内側から血行を改善
- 漢方薬(当帰四逆加呉茱萸生姜湯など):冷え体質の改善に
症状の程度や体質に合わせて、最適な治療法をご提案いたします。水ぶくれができている場合や感染を起こしている場合は、適切な処置が必要ですので、自己判断での対処は避けてください。
また、毎年しもやけを繰り返す方には、シーズン前からの予防的な治療をおすすめする場合もあります。
まとめ
しもやけは「たかが冷え」と軽く考えられがちですが、放置すると悪化して治りにくくなることがあります。秋のうちから予防を始め、初期症状を見逃さないことが大切です。
指先の赤みやかゆみ、腫れなどの症状がある方、毎年しもやけで悩んでいる方は、お気軽に当院へご相談ください。症状に合わせた適切な治療とセルフケアのアドバイスで、快適な冬を過ごすお手伝いをいたします。
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さくら皮フ科・形成外科(品川区武蔵小山)
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